マダコ(真蛸)

能登半島、茨城以南の潮間帯から水深40m辺りまでの岩礁性の海底に多く棲んでいます。周囲の環境に合わせて体色を変えることができますが、生きている時はおおむね黄土色っぽい体色をし、細かい網目模様があります。昼は海底の岩穴や岩の割れ目にひそみ、夜に活動して、甲殻類や二枚貝を好んで捕らえて食べます。食用として大量に漁獲されており、物陰にひそむ性質を利用した蛸壺[たこつぼ]漁法(現在はコンクリート製のねずみ取りみたいなもので大量に捕獲するのが一般的)が有名です。

市場では毎日、水揚げされ、産地別に何種類ものタコが口を上に向け(足の付け根、肛門ではないかというのが口であり、吸盤を表にして売るのが市場の流儀)売られています。

店先に「近海真蛸」とあるのが国産で、タコは色合いが濃い小豆色をしているのに対し、モーリタニアをはじめアフリカ大西洋岸諸国からの輸入のものは薄い朱色をしています。値段はもちろん国産のほうが格段に高く、しかも味も国産のほうが明らかに良いですが、流通するタコの国産輸入の比率は圧倒的に輸入ものが多いのが現状です。寿司屋や和食屋に行った時、タコの色合いを見るとその店の格がわかるので注意して見てみるのも一興ですね。
なお、タコを食べる文化が無い欧米地域(スペイン、イタリア、ギリシャなどを除く)ではデビル・フィッシュ(Devil fish 悪魔の魚)と呼ばれたりもします。

なんといっても活きのいいのをよく揉んで茹で揚げたものが一番美味しく、特に茹でたてを腕一本切り落としかぶりつけたら最高です。刺身の場合でもいったん蒸してから供されることが多く、いわゆる「生」よりもずっと美味しいです。また炭酸を使った柔らか煮や天ぷらにしても美味しくいただけます。

※写真は瀬戸内海産のマダコ

マダコ(真蛸) 頭足綱八腕目マダコ科